日本との関係を深めるTSMC

 世界最大の半導体製造専業企業である台湾のTSMCが、日本にデザインセンターを開設し、日本で半導体エンジニアの採用を開始するとのニュースリリースを行っています。業務内容としてはTSMCの7nm以細の先端プロセスに最適化された設計環境の開発や先端プロセスを活用する日本企業へのサポートなどです。

 またTSMCは昨年の11月には東京大学とのアライアンスを発表し、共同で先端半導体に関する共同研究を開始するなど、日本との関係を深める動きを加速させています。

 半導体産業において台頭する中国とそれを抑え込もうとする米国との狭間で揺れると台湾と、国内半導体デバイスメーカの淘汰が進み、単独では先端プロセス開発が困難になった日本の、これら両者の状況がこのような連携の加速の背景にあるのだと考えています。